行動経済学まんが「ヘンテコノミクス」を読んだ

Photo by JOSHUA COLEMAN on Unsplash

行動経済学まんが「ヘンテコノミクス」を読んでみた。前から行動経済学が気になっていたが、めちゃめちゃ難しそうという印象があったのでとっつきやすいマンガから入ってみた。

2022年8月25日追記

以下記事のとおり、行動経済学の多くが再現性が疑われたり、メカニズムが疑われている状況です。ブログ後半で紹介している「予想どおりに不合理」についても言及されています。 ただし、再現性がないとしてもその効果が存在しないことの証明にはならないため、印象だけでなく以下記事を長文ですがしっかり読んでいただきたいです。とても大切なことが書かれているためお勧めします(熟読した上でこのブログを読んでいただけると幸いです)。

心理学・行動経済学等の著名な研究論文が次々に追試失敗【心理学】 - note

追記おわり。

印象に残った行動・思考・現象

  1. アンダーマイニング効果
    • 好きでしていた行動に報酬を与えられるとやる気が無くなってしまう現象
    • 趣味でやっていたことを仕事にすると続かなくなる的な話な気がした
  2. 新近効果
    • 複数の情報を順番に提示されたときに、あとに提示された方を印象強く評価してしまう心理現象
    • 最後にネガティブ発言すればネガティブに感じ、最後にポジティブ発言すればポジティブに感じる
    • これはLTとかの発表でも効果ありそうだと思った
  3. 目標勾配仮設
    • ゴールがすぐそこにあると提示されると同じ価値のものでも行動を大きく変えてしまう現象
    • ランニングで今月100km目標であと6kmで達成だとして毎日5km走ってても6km走ってしまう。分かる。
    • ただし、ゴールへの目的意識とか達成後の何か次第ではこの現象は発生しなさそうだなとも思う
  4. サンク・コスト効果
    • すでに使ってしまった費用(サンク・コスト)に引きずられて、ずるずると非合理的な決定をしてしまう心理現象
    • ブログをいろいろ考えて自分で時間かけて構築したサンク・コストでブログを書いている気がする
  5. 極端回避性
    • 複数の選択肢があると無難(真ん中)な選択肢を選んでしまう現象
    • これはよくランチとかでしている
    • ECサイトにも応用できそうな気がする
  6. 決定回避の法則
    • 選択肢があまりにも多い場合、選択できなくなる法則
    • たまにメニューがたくさんあるごはん屋さんにいくと決められなくなる
    • 極端回避性と合わせて3つくらいの選択肢がいいんでしょうね
    • ちなみにトップの画像はこの状況を表しそうな画像にしてみた

他にも「心の会計(メンタル・アカウンティング)」や「代表性ヒューリスティック」が面白かった。自分の傾向や感覚とのギャップを感じられて良かった。マンガなのですぐに理解できて一気に読めた。入門として読んでここから個別に深堀りしたくなったら別の本を読むのが良さそう。積読したままで読めていないが、ダン・アリエリーの「予想どおりに不合理」が評価高く面白そう。

行動経済学の法則をある程度把握した上で、webサービスの戦略・見せ方・説明の仕方を工夫するとよい効果があるのではと思う。